「マンションでピアノって演奏してもいいのかな?」
「マンションでピアノを演奏したいけど、どうすればいいんだろう」
と疑問に感じていませんか?
マンションでのピアノ演奏は管理規約(契約書)を確認することで楽器演奏の可否について記載があるので、確認してみましょう。
もし楽器演奏禁止のマンションに住んでいる方で、どうしてもピアノが弾きたい場合、演奏が許可されているマンションへ引っ越す必要があります。
どれほど小さい音で演奏していたとしても、ほかの住民の方や大家さんに知られてしまうと、退去を求められる可能性があるのです。
ただし、「楽器演奏が許可されているマンション」に住んでいたり、引っ越しをしたとしても、騒音トラブルになるリスクがあります。
そのため、マンションでピアノ演奏をしたい場合は、できるだけほかの住民の迷惑にならないように「防音対策」をしておく必要があるのです。
そこでこの記事では以下の内容を解説していきます。
▼本記事の内容
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この記事を読むことで、いま住んでいるマンションでピアノ演奏していいのかわかるだけでなく、「防音対策」の方法やピアノ演奏できるマンションを探すポイントを知ることができますよ。
ぜひ最後までお読みください。
1.マンションでのピアノ演奏可否は管理規約(契約書)で判断できる
マンションでピアノを弾きたい場合にまず気になるのは、「今住んでいるマンションでピアノ演奏をしていいのかどうか」という点ですよね。
マンションでのピアノ演奏は、管理規約(契約書)を確認すれば、その可否がわかります。
マンションにはそもそも
- 「楽器演奏禁止の物件」
- 「楽器可物件(演奏できる楽器と演奏時間が制限されている物件)」
- 「楽器可物件(24時間いつでも演奏しても良い物件)」
の3つがあります。
そのため、自分がどの物件に住んでいるのかを管理規約(契約書)で確かめることで、ピアノ演奏が認められているのかどうかがわかるのです。
管理規約で楽器演奏が禁止されている場合、どれだけ小さい音であろうと楽器演奏はできません。
もし禁止されているにもかかわらず楽器演奏をして、ほかの住民の方とトラブルになったり、演奏していることが大家さんに伝わると、最悪の場合、退去を求められてしまう可能性があります。
どうしても楽器を演奏したい場合は、引っ越しを検討したほうが良いでしょう。
ちなみにピアノ演奏ができるマンションを選べるように、この記事では後ほど、「7.【引越し先でピアノを弾きたい人向け】マンションの選ぶときの2つのポイント」を解説します。
また、24時間演奏可能などと明記されていない場合には、いくら「楽器可物件」であっても、完全に防音できるマンションではないため、音漏れに対する対策が必要になります。防音対策をしないと最悪の場合、ピアノ演奏が原因で騒音トラブルになる可能性もありますよ。
▼ピアノ演奏による騒音トラブル例 【事例①】 子どもがマンションでピアノを朝8時から弾いていて、目が覚めてしまったり、テレビドラマを見ているときに、大事なシーンでピアノの音で聞こえなかったりすることがあって、クレーム案件に。 【事例②】 夫がリモート会議で上司と会話している際中に隣の部屋でピアノを演奏されることが何度もあり、大事な会議での重要な発言がピアノの演奏音でかき消されてしまい、上司から注意されてしまったので、ピアノを弾く際の防音対策をなんとかしてほしい。 |
したがって、マンションでピアノを弾く際に必要な防音対策を知って、ご近所との騒音トラブルを回避しましょう。
2.マンションでピアノの音が漏れてしまう2つの原因
近隣住民の方と騒音トラブルにならないために防音対策は必須ですが、まずはピアノのどんな音が原因で音漏れが発生しているのか知っておくことで、マンションではどのような防音対策が必要なのか理解できます。
マンションでピアノの音が漏れてしまう原因は以下の2つです。
▼マンションでピアノの音が漏れてしまう2つの原因
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それぞれ詳しく見ていきましょう。
2-1.空気伝播音(空気音)
空気伝播音とは、空気中を振動して伝わっていく音のことです。
壁や窓など、空気を遮断するものがあると空気伝播音は小さくなります。
しかし、壁や窓の密度が小さかったり、薄かったり、隙間があったりすると空気振動は遮断されず、ピアノの音は通り抜けて、隣の部屋やマンションの外へ音漏れが発生してしまいます。
たとえば窓も締め切っているのに車の通る音や犬の鳴き声が聞こえてきた、という経験はありませんか?
これらは空気を通して音が伝わり、窓や壁を通り抜けて音が聞こえてきているのです。
空気伝播音による音漏れを防ぐためには、壁や床を厚くしたり、気密性を高めたりすることで、空気中を音が振動して伝わっていくのを遮ることができます。
2-2.固体伝播音(固体音)
固体伝播音とは、床や壁、天井などのマンションの構造自体を振動させることによって伝わる音のことです。
マンションでは、ピアノの接地面である床に音の振動が伝わって、階下に音漏れが発生してしまいます。さらには、床から壁へと振動が伝わって、隣の部屋への音漏れも発生します。
固体伝播音は糸を振動させることで音を伝え、相手と会話できる「糸電話」を想像するとわかりやすいでしょう。マンションで固体伝播音によって音漏れが発生するときは、糸電話の糸のように建物の床や壁が振動することで音が伝わって、隣の部屋や階下の部屋に音漏れが発生してしまうのです。
固体伝播音による音漏れを防ぐためには、クッション性の高い緩衝材を床や壁に使用することで、振動による音の伝播を防げます。
2-3.マンションでピアノを弾く場合には「空気伝播音+固体伝播音」の対策が必要
マンションでピアノを弾きたい場合、「空気伝播音」「固体伝播音」の2つの対策が必要です。どちらか一方だけを対策しても、ピアノの音漏れを防ぐことはできません。
そこで、「部屋の場所別」に空気伝播音と固体伝播音を防音できる対策をしましょう。
それらを取り入れることでマンションでピアノを演奏できる環境を整えられますよ。
3章で部屋の場所別の防音対策をご紹介していきます。
3.【場所別】マンションでピアノを弾くときに行ったほうがいい防音対策
マンションでピアノを弾く際には、まずは「壁」「床」「窓」にそれぞれ防音対策を施しましょう。
「壁」「床」「窓」の防音対策は大きく大別すると、以下の2つに分かれます。
1.防音リフォームを行う
2.自分で防音グッズを購入して防音対策をする
もちろん、壁や床、窓に防音リフォームを施すのが一番効果の高い、確実な防音対策です。
しかし、金額的に難しかったり、賃貸であるため防音リフォームができないなど、さまざまな理由で防音リフォームが難しい方も多いのではないでしょうか。
そこで本章では、リフォームなしのピアノ防音対策法をご紹介していきます。
▼【場所別】マンションでピアノを弾くときに行ったほうがいい防音対策
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3-1.壁に防音壁を設置する
マンションでピアノの音を防音するために、ピアノを弾く部屋には壁一面に防音壁を設置しましょう。
防音壁を設置することで、ピアノの音が壁を通り抜けて、隣の部屋へ音漏れする「空気伝播音」を防ぐことができますよ。
とくに防音壁を取り入れたほうがいい人は、以下の条件のいずれかに当てはまる人です。
▼防音壁の導入がおすすめの人
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ちなみに、導入がおすすめの防音壁は以下の2点です。
3-1-1.ワンタッチ防音壁/ピアリビング
出典:https://www.pialiving.com/fs/pialiving/c/onetouch
◆特徴
①防音効果が高い
ほかの防音ボードとちがって、高密度の音を吸い取る層の吸音材のあいだに、音を遮断するシートが挟み込まれ、3層構造になっているので、徹底的に壁から音が通り抜けるのを防ぐことができます。その高い防音効果はプロの現場でも認められており、NHK放送センターやキングレコードでも使用されています。
②防音したい壁にピッタリ合うサイズ
ワンタッチ防音壁では、熟練職人が1枚1枚手作りで製作しているため、届いてそのままピッタリのサイズで壁に設置できてしまいます。
3-1-2.ポリリーフ/ピアリビング
出典:Amazon.co.jp
◆特徴
①防音性能が高い
非常に高密度であるため、音を遮断し、高い防音性能を誇ります。
②肌に優しい素材を使用
ポリリーフは、接着剤などの化学物質を使用しておらず、肌が敏感な方でも使用可能。防音壁にさわっても、かぶれる可能性が低いので、子供の肌が触れても安心です。
3-2.床に防音マットを敷く
床に防音マットを敷くことで、マンションでピアノを弾く際の防音対策を行うことができます。
ピアノの接地面である床には振動によって音が伝わる「固定伝播音」が最も響き、階下へ音漏れしやすくなっています。たとえば、打鍵音やペダルの操作音、イスをずらす音などです。
そこで床に防音マットや防音タイルカーペットなどを敷くことで、それらの固定伝播音を階下に伝わらないようにできます。
したがって、ピアノを弾く部屋には防音マットを敷きましょう。
とくにピアノの下だけでも必ず防音マットを敷くようにすると、階下への音の響きが軽減できます。
とくに以下の条件のいずれかに当てはまる人は、防音マットを取り入れたほうが良いでしょう。
▼防音マットの導入がおすすめの人
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ちなみに防音マットは以下2つがおすすめです。
3-2-1.静床ライト/ピアリビング
出典:https://item.rakuten.co.jp/pialiving/10000401/
◆特徴
①業界最高レベルの防音・防振レベル
「ガラス繊維補強PVC」「特殊ポリエステル不織布」「ガラス繊維補強PVC」の3重パッキン構造になっているため、振動による音の伝導を徹底的に抑えてくれます。その防音性能、防振性能は業界最高レベルです。
②断熱効果がある
保湿性と断熱性も兼ね揃えているため、暖房代の節約になります。
3-2-2.防音じゅうたん/イトマサ
出典:https://item.rakuten.co.jp/merry-net/bouonj-updp/
◆特徴
①高い防音効果がある
高性能遮音材「サンダム」と振動に強いじゅうたん生地でつくられているため、高い防音効果を発揮します。
②防ダニ加工で安心
防ダニ加工を施してあるので、ダニの発生を防ぐことができ安心です。
3-3.窓には防音カーテンを取り付ける
窓には防音カーテンを取り付けることをおすすめします。
なぜなら窓は壁よりも薄く、空気伝播音を通しやすいからです。
また、サッシの隙間から音が漏れてしまうこともあります。
そこで音を遮り、吸収してくれる防音カーテンを利用することで、ピアノの音が窓から外に音漏れし、さらにはほかの部屋に音漏れしてしまうのを防げます。
防音カーテンを選ぶ際には、できるだけ重みのあるものを選びましょう。
というのも、重みのあるカーテンは、繊維の密度が濃く、何重にも層を重ねてあるため、音を吸収する可能性が高いためです。つまり、カーテンの重さが重ければ、防音力は高いといえます。
また、窓枠より大きいサイズのものを選ぶのが良いでしょう。窓枠ギリギリであったり、窓枠よりも小さいものを選ぶと、音がガラスに当たってしまうので、結局音漏れしてしまいます。
▼防音カーテンを選ぶ際のポイント
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とくに以下の条件のいずれかに当てはまる人は、防音カーテンを取り入れたほうが良いでしょう。
▼防音カーテンの導入がおすすめの人
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ちなみにおすすめの防音カーテンは以下のとおりです。
3-3-1.カーテン/Hansleep
出典:Amazon.co.jp
◆特徴
①防音効果は抜群
三重織り技術によって生地が作られているので生地が高密度になっており、音が通りにくくなっていて防音効果は抜群です。
②冷暖房効率がアップする
遮光度が99.99%となっていて、外からの光をほとんど通さないので、冬は保温効果、夏は遮熱効果があり、冷暖房効率もアップします。
洗濯機で丸洗いできるのも魅力です。
◆断熱・遮熱カーテン「静」/くれない
出典:Amazon.co.jp
◆特徴
①ピアノの音を70%軽減する
特殊三層コーティングによって防音性能が高くなっており、外のジェット機の音を80%、ピアノの音を70%、アラーム音を50%も軽減する効果が期待できます。
②冷暖房効率がよくなる
5℃以上の断熱効果があるため、冷暖房効率をアップさせたり、結露対策としても有効です。
4.マンションでおもいっきりピアノを弾きたい場合は電子ピアノを導入する
マンションでピアノを弾きたいとお考えの方のなかには、「できればおもいっきりピアノを弾きたい!」と感じている方もいるのではないでしょうか。
楽器演奏が前提の防音完備マンションにお住まいではない場合、マンションの管理規約上、マンションでおもいっきりピアノを弾き鳴らすのは難しいですが、電子ピアノを導入すれば話は別です。
というのも、電子ピアノはアップライトピアノやグランドピアノと違って音量調節がしやすく、ヘッドホンを使用して、演奏することもできます。
ほかの住民の方に迷惑になることなく、おもいっきりピアノを楽しみたいと考えているのであれば、電子ピアノの導入がおすすめです。
4章では、電子ピアノを導入してマンションで思いっきりピアノを弾きたい方向けに、おすすめの電子ピアノを3選ご紹介します。
4-1.LP-180 BK/KORG
出典:https://www.korg.com/jp/products/digitalpianos/lp_180/
<特徴>
①ヘッドホンにつなげるので静かに音楽を演奏できる
LP-180はヘッドホンにつないで演奏できるので、マンションでもピアノの演奏ができます。
②リアルなピアノタッチを再現
LP-180はアコースティックピアノと同様で、低音部では重く、高音部では軽いタッチを再現しています。そのため、自宅にいながらアコースティックピアノを演奏している感覚で練習ができますよ。
4-2.Privia PX-770/カシオ
出典:https://www.casio.com/jp/electronic-musical-instruments/product.PX-770BK/
<特徴>
①ヘッドホンをつないで演奏できる
Privia PX-770はヘッドホンをつないで演奏できるので、マンションでも思いっきりピアノ演奏を楽しめます。さらに、ヘッドホン端子が2つもあるので、2人で演奏を聴けるようになっており、親子で一緒にピアノを楽しんだり、訪問ピアノ教室などを受けることもできますよ。
②グランドピアノのような豊かで美しい響きを楽しめる
Privia PX770では、「マルチ・ディメンショナル・モーフィングAIR音源」を採用。打鍵の強弱を繊細に表現でき、まるでグランドピアノを弾いているような感覚になります。
4-3.ARIUS YDP-164/YAMAHA
出典:https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/pianos/arius/ydp-164/index.html
<特徴>
①ヘッドホンでも快適に演奏ができる
ARIUS YDP-164はヘッドフォン着用時でもピアノ本体から音が鳴っているような自然な聴き心地の「ステレオフォニックオプティマイザー」という機能を搭載しています。マンションでもまるで音を出して弾いているかのような感覚で演奏ができるのは嬉しいですね。
②ヤマハ最高峰のグランドピアノ「CFX」の響きを再現
ARIUS YDP-164はヤマハ最高峰のグランドピアノ「CFX」の響きを再現するべく、「ヤマハCFXサンプリング」を搭載しています。そのため、力強くきらびやかな音と豊かな低音の響きが美しい電子ピアノです。
5.【すでにピアノを持っている人向け】ピアノの種類別の防音対策
すでにピアノを持っている方については、お持ちのピアノの種類によって必要な防音対策を知っておきましょう。というのも、ピアノによって音が響く場所が違うため、種類別の対策が必要なのです。
また、これからピアノの購入を考えている人も、ピアノの種類別にどのような対策が必要になってくるのか知っておくとスムーズです。
そこで本章では基本の防音対策に加えて、行っておいたほうが良いピアノの種類別の防音対策をお伝えします。
▼【ピアノの種類別】防音対策 ◆アップライトピアノ
◆グランドピアノ
◆電子ピアノ
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5-1.アップライトピアノの場合
まずはアップライトピアノの防音対策をご紹介します。
- 背面に遮音材を貼る
- 床に防振材・遮音材を敷く
それぞれ見ていきましょう。
5-1-1.背面に遮音材を貼る
アップライトピアノは、背面に遮音材を貼って防音対策をしましょう。
その理由は、アップライトピアノの背面には共鳴板が取り付けられていて、背面から音が出る構造になっているからです。また、背面を壁にそわせて設置することが多く、壁を通した音漏れが発生しやすいのです。
そのため、アップライトピアノの背面に遮音材・もしくは吸音材を貼り付けることで、ピアノから出る空気伝播音を遮音・吸音でき、隣の部屋への音漏れが軽減されますよ。
ちなみに防音対策の基本編で、ピアノを演奏する部屋の壁全体に防音壁を貼り付けることをおすすめしましたが、アップライトピアノを導入する際にも、部屋全体に防音壁を貼り付け、ピアノの背面に遮音材を導入すると徹底的な防音対策となり、おすすめです。
ただし、安くはない金額がかかるため、一度にすべてを揃えるのが難しい場合は、まずアップライトピアノの背面に遮音材を取り付けることを優先的に考えましょう。
おすすめの遮音材は以下のとおりです。
【防音ECOパネル TSP-2100/東京防音】
出典:https://www.piano-bouon.jp/shopping/?pid=1301128708-256861&ca=1
<特徴>
五層構造でしっかりとした強度と高い遮音性を実現
「高密度再生パルプボード」「遮音シート」「高密度再生パルプボード」「湿度ピタット(柔らかいタイプ)」「湿度ピタット(高密度タイプ)」の五層で遮音するので、アップライトピアノの背面と壁の間に貼り付けるだけで、本来ピアノ背面から出て壁を通り抜けていく音を遮音できます。
【ナンバーチューン NT001/infistDesign】
出典:https://store.shimamura.co.jp/ec/pro/disp/1/mt0048921
<特徴>
吸音・遮音のバランスの良いパネル構造
オーディオルームなどでの吸音・遮音パネルの研究・製造をした経験から、ピアノ側はアップライトピアノの音の性質に合う「吸音・遮音のバランス」が良いパネル構造になっています。
5-1-2.床に防振材を敷く
アップライトピアノを弾く際には、床に防振材を敷いて防音対策をしましょう。
アップライトピアノの音は背面から音が出て、その音の振動(固体伝播音)が床を伝って階下に響いたり、隣の部屋に響いたりするため、振動によって伝わる音の対策が床に対して必須なのです。
そこで、床の振動で階下に音が響く固体伝播音を防ぐために「防振材」の導入がおすすめですよ。
おすすめの防振材は以下のとおりです。
【P防振マット/ピアリビング】
出典:https://www.pialiving.com/fs/pialiving/p_matto/06006
<特徴>
発生音の大きさをおよそ20%も小さくできる
P防振マットは、フレーク上のゴムの間に適度な隙間があるため、衝撃音や発生音をおよそ20%も小さくでき、ピアノを演奏する際の、階下への固定伝播音を軽減してくれます。
【防振ベース/大建工業】
出典:https://www.daiken.jp/flooring/lineup/10100046.html
<特徴>
耳に聞こえるおよそ30%の音を軽減させる
防振ベースは化粧ニードルパンチカーペット、耐圧板、制振マット、振動反射板、緩衝材、合板の六層で出来ており、その厚さは52.5mmとなっているため、階下への固定電波音を30%も軽減できます。
5-2.グランドピアノの場合
次にグランドピアノの防音対策をお伝えします。
グランドピアノでは、防音ルームを取り入れるのがベストです。
グランドピアノは、音をひびかせる響板がピアノの下側に設置されているため、アップライトピアノや電子ピアノよりも音が広がりやすく、響きやすい設計になっています。
そのため、アップライトピアノと同じような防音対策では、他の部屋へ音漏れしてしまうのです。
以下のような流れで防音ルームが設置できるので、一度検討してみましょう。
▼防音ルーム設置の流れ 【STEP①】相談・体験 「購入を迷っているけれど、防音室がどのようなものか知りたい・見てみたい」「所有しているグランドピアノにはどの防音ルームが適しているのかわからない」など、まずは防音ルームの導入について、メーカーに相談します。 【STEP②】下見・提案 実際に購入をしたい場合は、メーカーの担当者が自宅に来て、部屋の採寸や部屋の状況を確認してもらい、その結果やこちらの要望をふまえて最適な防音室を提案してもらいます。 【STSEP③】契約・設置 担当者に提案してもらったプランで納得したら契約をします。 そして必要な部材を発注してもらい、部材の準備が整ったら自宅に納品に来てもらい、防音室を組み立て・設置してもらいます。 |
ただし、防音ルームの購入は高額な買い物になります。
グランドピアノが入るサイズの防音ルーム(3.5畳〜4.3畳)の費用相場は、115万円〜230万円。
安くはない金額が必要になるのです。
防音ルームの購入が難しい場合は、防音完備の物件に引っ越すことも視野にいれると良いでしょう。
防音できる物件の探し方は、「7.【引越し先でピアノを弾きたい人向け】マンションの選ぶときのポイント」でご紹介しています。
ちなみに、グランドピアノにおすすめの防音ルームは以下のとおりです。
【セフィーネNS AMDB30H/YAMAHA】
出典:https://jp.yamaha.com/products/soundproofing/ready-made_rooms/size_30-35/amdb30h/
<特徴>
①グランドピアノが収まる広さ
セフィーネNSは、グランドピアノが収まる広さがあります。マンションでもグランドピアノの練習や、レッスン、アンサンブルに利用できるのが魅力です。
②固体伝播音・空気伝播音を同時に防音できる
セフィーネNSでは、空気伝播音を遮ると同時に、床・壁・天井の振動を抑える独自の技術を取り入れているため、完全防音空間でグランドピアノを演奏できます。
【ナサール MHSX18-26/KAWAI】
出典:https://www.kawai-os.co.jp/product.aspx?type=03
<特徴>
①グランドピアノが収まる広さの防音ルーム
ナサール MHSX18-26は、さまざまなサイズのグランドピアノが収まるように、グランドピアノ用だけで、3畳、3.4畳、3.7畳、4.3畳、4.9畳の5サイズがあり、お持ちのグランドピアノに合わせて、防音ルームを選べるようになっています。
②遮音性能に優れている
JISの基準を余裕でクリアする遮音性能「Dr-35」であるので、安心して思いっきりピアノ演奏を楽しむことができます。
5-3.電子ピアノの場合
電子ピアノの場合は、床に防振材を置くことで防音対策を行いましょう。
基本的に音量調節ができたり、ヘッドホンでの演奏が可能になっている電子ピアノでは、それ以上の防音対策は不要に思えますよね。
しかし実際、電子ピアノは本体の重量が軽く、演奏者の体重、鍵盤を叩く際の衝撃を電子ピアノが受けきれず、ダイレクトに床に振動が伝わってしまうのです。
直接的なピアノの音漏れではないものの、電子ピアノがガタガタと揺れる音は階下の方の騒音になる可能性があるのです。
そこで床に防振材を導入することで、電子ピアノの振動による音漏れを防げます。
おすすめの防振材はアップライトピアノと同様にです。
「5-1-2.床に防振材を敷く」をご参考ください。
6.ピアノ演奏によるマンションでの苦情を防ぐために、ピアノの演奏時間はあらかじめ相談しておく
マンションでピアノを弾く際には、階下、両隣の住民に対してピアノの演奏時間をあらかじめ相談しておきましょう。
そうすることで、まわりの住民の迷惑になる時間を避けて演奏でき、騒音トラブルを避けられます。
たとえば夜勤があって昼間に寝ている家庭があれば「ピアノは16時〜19時のあいだに弾く」と決められますし、夕方以降に自宅で勉強をする受験生が隣の部屋にいる場合は「18時までにピアノ演奏を終える」と決められます。
いくら防音対策をしていても、音が漏れる可能性はゼロではないため、騒音トラブルになる可能性をなくすためにも、階下、両隣の住民に対して、あらかじめ演奏時間の取り決めをしておきましょう。
もし演奏を断られた場合は、条件を提示し、対策を提示することをおすすめします。
たとえば「防振マットや防音壁を導入して防音対策をしっかりと行い、音が聞こえないようにします」「電子ピアノを取り入れて、普段はヘッドホンで弾くようにします」などです。
ピアノの演奏を本格的に開始する前にしっかりと対策を提示して、納得してもらえるように話し合いをしておきましょう。
7.【引越し先でピアノを弾きたい人向け】マンションを選ぶときの2つのポイント
「時間を気にしないで思う存分ピアノを弾きたい」
「電子ピアノではなくて、本物のピアノで思いっきり演奏したい」
「ほかのピアノよりも音量が大きいグランドピアノを弾きたいけれど、防音ルームを購入するのは難しい」
と感じている方は、防音性能の高いマンションへ引っ越すことを検討するのも一つの手です。
本章では、おもいっきりピアノを演奏できる物件に引っ越すことも視野に入れている方向けに、防音性能の高いマンションを選ぶ際のポイントをお伝えします。
▼【引越し先でピアノを弾きたい人向け】マンションの選ぶときの2つのポイント
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7-1.音大・音楽関係の専門学校付近のエリアでマンションを探す
音大や音楽関係の専門学校付近でマンションを探すと、スムーズに楽器演奏できるマンションが見つかります。
音大や音楽関係の専門学校に通う学生は日常的に楽器の練習をするため、学校付近で防音マンションを探すケースが多いです。ですので、そのニーズに応えて、学校付近に防音マンションを建てることが多いため、スムーズに楽器演奏できるマンションが見つかります。
学生向けに比較的安価に家賃が設定されていて、一人暮らしの人であれば満足のいくマンションが見つかりやすいですよ。
したがって音大・音楽関係の専門学校付近のエリアで物件を探してみることをおすすめします。
7-2.「楽器可物件」から探す
楽器演奏を前提としている「楽器可物件」から、住みたいマンションを探すというのもおすすめです。
楽器演奏を前提としている物件であれば、家賃は高い傾向にあるものの、部屋の防音設備が整っている、もしくは部屋全部が防音にはなっていないものの、防音室が設置されています。
楽器の音や人の話し声などの「空気伝播音」、ピアノのペダルの振動やドンドンと歩く場合に発生する「個体伝播音」のいずれも軽減するように作られているため、24時間好きなタイミングで楽器演奏ができますよ。
ちなみにサウンドプルーフでは、以下のように防音対策が整った賃貸マンションをご提供しています。
▼サウンドプルーフの防音完備の賃貸マンションの特徴 ◆24時間楽器演奏可能 ピアノやギターはもちろん、ドラム演奏やバンド演奏が可能な物件も揃っています。隣近所を気にすることなく、おもいっきり楽器の練習ができるので上達も早まりますよ! ◆世界トップレベルの防音性 コンサートホールと同じ多重防音構造を採用しています。特許に裏付けされた高い技術力で防音ができるので、音漏れを心配する必要がありません。 ◆こだわりの防音設計 床、壁、天井、玄関ドア、窓、換気システムに至るまで、あらゆる部分に徹底した防音対策を実施しています。それだけでなく、十分な収納スペースなど、住みやすい環境が整っています。 |
ぜひ楽器演奏ができるサウンドプルーフのマンションをご検討ください。
8.まとめ
この記事では、マンションでピアノを弾く際の防音対策を中心にお伝えしました。
ここで改めて、本記事の内容をおさらいしましょう。
◆マンションでのピアノ演奏可否は管理規約で判断できる
◆マンションでピアノの音が漏れてしまう2つの原因
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◆【場所別】マンションでピアノを弾くときに行ったほうがいい防音対策
|
◆マンションでおもいっきりピアノを弾きたい場合は電子ピアノを導入する
◆【すでにピアノを持っている人向け】ピアノの種類別の防音対策
◆アップライトピアノ
◆グランドピアノ
◆電子ピアノ
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◆マンションでピアノを弾くときに苦情を防ぐために行っておくこと
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◆【引越し先でピアノを弾きたい人向け】マンションの選ぶときのポイント
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本記事がお役に立てば幸いです。