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理想のライフスタイルを叶える防音マンション サウンドプルーフ 防音コラム
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あなたが誰よりも自由にピアノを弾く為に必ず行うべき防音対策4選

防音対策 /
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思いっきり楽しくピアノを弾く生活に憧れませんか?
居住環境に関わらず、他の物事を気にすることなく全力で集中して、自分らしくピアノと向かい合う生活をいつか送ってみたいと考えている方は多いと思います。

ピアノを弾く際に、周囲に気を使って大きい音を出さないように気を使っている方、近隣の方からクレームが入らないかと怯えて、我慢しながら演奏している方、郊外の一軒家を購入して、ひっそりと練習しようかと迷っている方、

ピアノを弾く際に気をつけなければいけないたくさんの問題が山積みとなり、どんなことをしてよいのかわからなくなってしまいますよね。
防音対策の情報は色々と入ってくることがあるかもしれませんが、その情報が自分にベストなものかは中々分からないと思います。

そこで、22年間音楽に携わり、人生の半分以上を楽器と演奏と音楽に費やしてきた経験を元に、
筆者が選んだ「ピアノのための防音対策」を4つ方法別にまとめてみました。

この対策を取れば、あなたの音楽生活の環境を整える事ができ、
充実したピアノ演奏を毎日行うことが可能になります。

新しい生活をおくる為、楽譜をめくるように次のページへ進んでみませんか?
この記事を読んで頂ければ、楽しくピアノを弾ける環境を整える事が必ず出来ます。

1章 オススメのピアノ防音対策4選

ピアノの防音対策方法には、4つの方法があります。
4つの方法を表にまとめましたので、あなたの演奏環境に合わせて効果的な方法を選択してみて下さい。
きっと、充実した音楽生活を実現することが出来ます。

2章 防音室を造る(自宅スタジオ)

2-1 防音室を造る

防音室を造るとは、ご自宅のお部屋に工事を行ない、防音設備を備えた防音室(スタジオ)に造り変えることです。
ピアノ音楽教室、グランドピアノ練習、音大入学のための練習、プロの方の練習等にベストな対策方法です。
防音室を作る方法は、防音工事業者に工事の依頼をして、防音性能のある壁、床、天井等をお部屋の中に設置します。
お部屋の中が防音設備の整った空間になる為、納得の防音性能と、演奏環境を整えることが可能になります。

2-2 施工費用

平均6畳で300万円前後になります。(防音工事業者や工事内容により大きく変わります。)
参考になるサイトを記載しますので、確認してみてください。

「引用:防音工事の費用を比較」 

もちろん、より高い防音性能を求めた場合、費用は上がります。
演奏するレベルに適した防音工事を行なうためには、業者と相談をして見積りを取ってから決める事が大切です。

2-3 施工時間

工事にかかる時間は12日程度になります。(部屋のサイズや工事内容により前後します。)
施工時間が長いと感じられた方は想像して頂きたいのですが、
住んでいる今のお部屋を改造して、床や壁や天井から窓までを新しく防音設備が整った部材に交換するとどうなるでしょうか?時間がかかるのは納得頂く事が出来るかと思います。
工事をするきっかけとして、お家のリフォームと同じタイミングで防音工事を行うことも可能です。

「引用:高橋建設 ビルドイン」

防音性能を高めたい場合は施工時間が大きく変わる可能性があります。しっかりと業者に相談してから工事を行なうようにしましょう。

2-4 防音工事オススメ業者3選

①高橋建設株式会社
②環境スペース研究所
③D.S.Pコーポレーション株式会社

防音工事をするのにオススメ3つの業者です。なぜなら、防音工事を専門に行なっている会社であり、自社施工のモデルルームを所有しています。
こちらのモデルルームで防音体験を行うことが出来ます。防音性能を自分の耳で確かめられることは大きな安心に繋がります。防音工事を検討されている方は是非防音体験を行ってから導入を決めましょう。

2-5 防音室を造る上での注意点

①マンション管理組合の反対と管理規約違反
②周囲の住人が工事に反対
③防音部材が重く、重量オーバー
④工事中の自宅での生活が出来ない可能性

防音室を造る上での注意点は上記のようなパターンが考えられます。
それは、工事を行なう許可が取れない場合です。無許可で工事を行なった場合、工事中止や退去を迫られる場合もあります。また、工事音は周囲の住人に迷惑が掛かり、周囲の住人に反対させる可能性もあります。
他に考えられるパターンとしては、重量オーバー等が考えられます。
取り付ける防音部材が二重構造になっていて重量がある物、音を止める為に部材の厚みを増やしたものを設置すると重量が増えます。防音部材により部屋が重くなりすぎると、床が抜けてしまうなどの事故が発生してしまいます。
そういったことから、重量が増えることによって工事を行なうことが出来ない可能性があります。
その他の注意点として、防音工事を行なう際は工事中の部屋で生活できませんので、
工事期間中は別のところで数日生活する必要性があります。

3章 防音室を入れる(自宅音楽室 ピアノ練習室)

3-1 防音室を入れる

防音室を入れるとは、既存の部屋に組み立て式の防音室を設置して、新しい練習室を造ることです。
大がかりな防音工事をする必要はなく、部材を組み立てて設置するだけで完成します。組み立て自体は1日もかからないで行うことが可能です。

3-2 「Dr等級」防音性能指標とは

後述させて頂いている「防音室」の性能表記に関して、「Dr等級」という見慣れない言葉が出てきます。この言葉は、直接防音室の性能に直結するため、是非理解を深めて頂きたいと思います。
「Dr等級」とは日本工業規格が制定した防音性能を表す数字で、数字が大きいほど防音性能が高くなります。
そのため、「Dr等級」が高い防音室で音を出せば外に聞こえる音を減らすことが出来ます。
参考に「Dr40」の防音室の中で音を出した際に、外の部屋で音が聞こえるかわかる、表を用意しました。

3-3 2つのオススメ防音室

オススメ防音室を2つ紹介します。ヤマハ株式会社「アビテックス」株式会社カワイ音響システム「ナサール」の2つがオススメです。
この2つがオススメの理由は、「アビテックス」と「ナサール」は楽器製作メーカーが開発販売しているからです。
こちらの防音室は、自宅でも練習出来るというコンセプトで開発販売をしていますので、安心して使用することが可能です。
どちらの防音室も2種類のラインナップがあります。
「ユニットタイプ」は規定のサイズ、形が決まった防音室です。
「自由設計タイプ」は部屋のサイズや形に合わせて自由に設置出来る防音室です。

3-3-1 ユニットタイプの比較

2種類のユニットタイプを比較しました。
性能や、広さなどの気になる点が一目瞭然になります。
表を参考にして考えて頂くと、設置の自由度が高く、防音性能に関しても3種類から選ぶことが出来ます。
また、ユニットタイプにも関わらず、10畳の広さまで対応可能なナサールは非常にオススメな商品です。

3-3-2 高遮音タイプ(ユニットタイプ)

高遮音タイプの紹介をします。
カワイ「ナサール」から高遮音タイプ「Dr50等級」の防音室が販売されております。
組み立て式防音室の中では非常に防音性能が高く、演奏推奨楽器はドラムセット・打楽器・金管楽器等です。また、24時間練習が出来るレベルの防音性能があります。
ドラムセットなどの大きな音が出る楽器を演奏したい方は「高遮音タイプ」を選び設置することをオススメします。
高遮音タイプ防音室は壁や床が非常に分厚い為、設置出来る部屋に制限があります。広い部屋が無い場合は、防音室が置けない為、注意が必要です。

3-3-3 自由設計の比較

2つの自由設計の比較を行いました。
表をご覧頂くとわかりますが、カワイ「ナサール」の自由度が非常に高いです。
業者の方にお部屋のサイズを測りに来てもらい、適したものを相談しながら設置をする形になります。
とても大きなリビングを防音する場合、お部屋の内装をこだわりたい方にはオススメの方法です。

3-4 防音室を設置する注意点

防音室の設置で注意しなければいけない点は重量制限です。
マンションや賃貸住宅には重量制限があります。重いものを置くと、床が抜けてしまう為です。
表に記載しておりますが、軽いもので200㎏を超えています。
マンションや住宅によって、設置条件が異なりますので、防音室の設置を検討されている方は、必ず管理会社等に確認を取ってから設置、購入等を決めてください。

4章 防音グッズ

4-1 防音グッズを設置する4つの場所

防音グッズを設置するべき箇所は床、壁、窓、天井の4か所です。
それは、お部屋の中から外に音が伝わる場合、上記の4箇所から外に音が伝わるからです。
防音対策グッズもこの4箇所に設置すると効果があります。

4-2 防音を構成する3つの要素

防音箇所、グッズの説明に入る前に、防音を構成する3つの要素について説明します。
それは、防音の3つの要素を理解することが、適切な防音グッズを選ぶために必要となるからです。
防音とは3つの要素から構成されています。それは吸音、遮音、防振です。
【吸音】音を吸収と拡散することにより音量を下げる。
【遮音】音を遮って通さない、
【防振】音の振動を伝えない、共振させない。

4-3 床の対策をしたい場合

ピアノの防音では、床の防音がとても大切です。
それは、鍵盤を叩いた打音が必ず床に伝わってしまうからです。ピアノは、打弦楽器に分類されます。弦を叩いて音を出す楽器で、指で鍵盤を叩き弾く事により音を出します。
ですので、そのままカーペットを敷くのではなく、衝撃を吸収する素材や、振動を和らげる物を選び、材質の違うものを組み合わせ、なるべく多くの空気の層を作ることが床の防音対策になります。
一度出した衝撃が建物の躯体に伝わってしまうと、止めることは出来ません。
躯体に伝わる前に音の衝撃を吸収してしまえば、下の階からのクレームを抑える事が出来ます。

4-3-1. 振動対策マット

床の防音対策として、防振に重点を置いた「振動対策マット」を使うことがとても効果的です。
「振動対策マット」は、ゴムのような素材で作られており、振動を吸収と拡散させるため非常に効果があります。
ピアノの鍵盤を弾く音の衝撃を吸収する事に対して、一番効果があるのは振動対策マットです。
振動対策マットは固いため、振動対策マットの上には絨毯やタイルカーペットを敷く事をオススメします。

① P防振マット(株式会社ピアリビング)

「引用:P防振マット」 

P防振マットとは、商品名にもある通り振動を防ぐゴム製のマットです。
弾力性と内部構造に適度な空間があるため、床の衝撃を大幅に減少させることが出来ます。

② 防音マットZS(ソノーライズ株式会社)

「引用:防音マットZS」

防音マットZSとは、ゴム製の素材で作られていて、車の製造にも使われる窓用ゴムが素材です。そのため熱に強く、サイズに関しても幅広く用意があります。今回は、比較しやすい同サイズを記載しました。
商品ラインナップになんと20mmの厚さのサイズがあるため、ドラムセットやグランドピアノを置かれる方は一部だけでも利用することをオススメします。
サイズが大きい為に設置するのは大変ですが、コストを抑えることができるお得な防音グッズです。

4-3-2 防音タイルカーペット

床の防音対策にオススメな2つのマットを紹介します。
ゴムの防振マットの上で生活することは非常に辛いです。記事を読んでいる皆様も、ゴムマットの上で生活はしたくないですよね?
そこで、防音に効果のあるタイルカーペットを設置して快適な暮らしを実現すると共に、防音効果を高めることができるグッズの併用をオススメします。
タイルのカーペットのため、設置が簡単で引越しや模様替え等も行いやすいインテリア要素も含めたグッズを紹介します。

① 静床ライト(ピアリビング株式会社)

「引用:静床ライト」 

防音に効果がある多重構造をもった防音専用のタイルカーペットです。
素材が違うことと、空気層などの厚みを増すことにより防音性能が上がります。
こちらの商品は3重構造になっています。
音を吸音しながら防振を行う作りになっているため性能が高く、
日本建築学会推奨基準で特級と指定されています。
4-3-1.防音タイルカーペット①』で記載した「P防振マット」と合わせて使うと非常に効果が高く、
同じメーカーなのでオススメされています。
またいろいろな色のタイルカーペットが販売されている為、お部屋のインテリア映えにも抜群です。

② ジョイントマット(タンスのゲン株式会社)

「引用タンスのゲン ジョイントマット」

防振の性能が非常に高い床の防音に対して有効なジョイントマットです。
ゴムのような衝撃を吸収する素材で作られていて、他のマットより分厚い為お勧めします。
先程紹介した「静床ライト」の厚みは9mmでしたが、このジョイントマットは20mmの厚さを持っています。分厚く衝撃吸収を行える事が床の防音対策に非常に有効な点です。
ジョイントマットの為、組み合わせるデコボコがついておりますが、部屋の隅に合わせられるようにサイドパーツがついており、キッチリお部屋にフィットさせることが可能です。

4-4 壁の対策をしたい場合

壁の防音対策とは、遮音と吸音効果のある部材を壁に設置する事です。
吸音効果のあるグラスウールや、遮音効果のある鉄材等を合体させた防音グッズをお部屋の壁に設置することが壁の防音対策です。
ピアノの音は特に床と壁に向かう為、壁に防音グッズ設置することが、ピアノ防音対策にも繋がります。

4-4-1 防音壁、吸音パネル

防音壁とは、板状の鉄材をグラス―ルで挟み壁紙材で巻いたものになります。音を防ぐ効果が非常にあります。
飛んでくる音をグラスウールで小さくし、鉄材で響きを止める形になります。効果は非常にありますが、難点として、鉄材を使用している為、重みがあります。
遮音には重さが非常に重要ですが、設置の際に足元に落とす危険性がありますので、設置には最新の注意を払って行ってください。
吸音パネルに関して、音を吸う事は出来ますが、遮音は行うことが出来ません。
大きい音がする楽器にはあまり向いていません。

①ワンタッチ防音壁(ピアリビング株式会社)

「出展:ワンタッチ防音壁」

吸音グラスウールと遮音鉛シートを重ねて、壁紙を巻いた防音グッズです。
1枚の板になっていて、立てかけたり、突っ張り棒などで壁に固定して使います。
防音グッズとしては、遮音と吸音を同時に行えるため非常に性能が高いです。
難点としては、遮音するための鉛シートが重い為、グッズが重くなっております。
設置する際は落とさないようにすることと、壁に固定するための対策をしっかりと行う必要があります。
専用の「ジョイナー」と言われる接続部品を使い、壁へ固定します。性能が高い分値段が少し高くなっています。

②ホワイトキューオン厚み50mm(東京防音株式会社)

「出展:東京防音株式会社 ホワイトキューオン」

ホワイトキューオンとは吸音性能がある防音グッズです。グラスウールの様な空気層があり、音を吸収拡散させることで、室内での反響を押さえて音を少なくします。
設置方法は、長いピンで壁に直接固定する形です。重さはそこまでないので、落としてケガをする心配はありません。
難点は吸音効果しかない為、防音効果が弱い分類に入ることです。ですが、値段が安い為に電子ピアノやアップライトピアノには効果がありますので、演奏楽器に応じて選んでください。

4-4-2 壁のサイズについて

壁のサイズを知っている方は少ないです。壁のサイズによって、設置する防音グッズの数量や金額が大きく変わります。
壁のサイズを理解することは、防音壁を設置する面積を理解して頂く為に必ず必要です。
下記にわかりやすい図を用意しましたので確認してください。

今回は参考画像のドアと窓が無い壁に隙間なく防音グッズを設置すると考えて解説をします。
画像の壁で説明すると、【D面の壁】に防音グッズを設置した場合で説明します。
【D面の壁】は高さが240㎝、点線までが90㎝ですので、3ブロックある為に長さが270㎝になります。
 「引用:RESTA DIY SHOP 壁紙クロスの必要サイズ」

4-5 窓の対策をしたい場合

窓は家の中で一番音が漏れやすい箇所です。なぜなら光を取り入れるためにガラスで作られており、壁より薄いからです。
音を吸収するものが無く、ガラスが薄く、重みも少ないため防音性能が非常に弱くなっている箇所です。
解決策として複数の防音素材を組み合わせることで、空気層を増やす事により防音性能を上げることができます。

4-5-1 おすすめの3つの方法

窓の防音対策でオススメの3つの方法を紹介します。

①2重サッシ取り付け インプラス
②防音壁はめ込み 窓用ワンタッチボード
③吸音素材のカーテン設置 サウンドガード

下の表に費用や、効果をまとめましたので、確認してみてください。
本当に窓の防音を行いたい方は、下記方法すべてを使って窓を塞いでしまうのも手です。
※光が入らなくなるのであまりお勧めはしません。

①2重サッシ取り付け「インプラス」

「引用:インプラス」 

窓の防音対策として一番のオススメは2重サッシにすることです。
それは窓という少しだけ遮音が出来る設備を2枚に増やすことにより、空気層を窓の間に作ることが出来るからです。
鉄や鉛などの重い物と比べると弱いですが、窓自体にも若干遮音性能があります。空気層を間に作ることにより、遮音性能を上げるだけでなく、家の断熱効果も上げることができる為、
非常にお勧めの工事です。

②防音壁はめ込み 「窓用ワンタッチボード」

「引用:窓用ワンタッチボード」

お部屋についている窓のサイズに合わせて、防音性能が高く取り外しができる壁をはめ込むことです。
窓は遮音素材として非常に弱いため、そこに防音効果が非常に高い壁をはめ込みして、性能を高くしたものが窓用ワンタッチボードです。
グラスウールなどの吸音素材が組み合わせており、お部屋の内側に新しい壁が出来る形になります。
窓との間に空気層も確保できるため防音効果が非常に高いですが、
窓を完全にふさぐため日光がお部屋に入らなくなるので注意が必要です。

③吸音素材のカーテン設置 「サウンドガード」

「引用:サウンドガード3」

サウンドガードは吸音素材でできた特殊なカーテンです。設置方法の注意点としては、折れ目がつかないように設置することが重要です。
吸音性能しかありませんが、防音カーテンの中では遮音するために音に回り込まれないように対策をしている商品です。

4-6 天井の対策をしたい場合

天井に防音をしっかりしたい場合は業者に依頼することがオススメです。
それは、天井の防音対策として有効なものが、吸音の素材を貼り付けることだからです。
一般の方が天井に防音グッズを貼り付ける等の作業を行った場合、落ちて来ないという保証はありません。
ケガをしないような柔らかい吸音材、クッションのようなものを設置しても同じことになりますので、あまりオススメはできません。
天井に防音をしっかり施したい場合は業者に依頼をする方法が良いです。

5章 防音物件引越し

5-1 防音物件引越しとは

天井に防音をしっかりしたい場合は業者に依頼することがオススメです。
それは、天井の防音対策として有効なものが、吸音の素材を貼り付けることだからです。
一般の方が天井に防音グッズを貼り付ける等の作業を行った場合、落ちて来ないという保証はありません。
ケガをしないような柔らかい吸音材、クッションのようなものを設置しても同じことになりますので、あまりオススメはできません。
天井に防音をしっかり施したい場合は業者に依頼をする方法が良いです。

5-2 お勧め賃貸の比較

オススメさせて頂いた楽器可能賃貸会社の比較表を作りました。
完成時期・場所・部屋サイズ・主要路線が違うため同じ条件で比較は出来ませんが、参考にしてください。
本格的にピアノ練習を行いたい場合、仕事が遅く帰ってから楽器の練習したい場合、邪魔されないで音楽に没頭したい人には是非オススメです。
モデルルームが各社あるので、防音体験をしてから現地の空室を確認に行きましょう。
安心の性能がある物件は、音楽生活を充実させることに繋がります。
注意点としては、楽器可能物件は人気が高い為、迷っている内に決まってしまうことがあります。
入居することを決めたら、早く動くようにしましょう。

6章 ピアノの種類と防音対策

6-1 3種類のピアノと防音対策箇所について

ピアノの種類によって音が出る箇所性質が違うため、個別の防音対策をすることが必要です。
大きく分けて3種類ピアノがあるので、楽器ごとに対策方法をお伝えします。

6-2 ピアノについて共通防音対策

ピアノに関して、防音対策しなければいけない箇所は床です。
鍵盤を叩く打音を床へ伝えないことが大切だからです。
4章防音グッズ4-3 床の対策をしたい場合』で記載した対策を取ってください。
また、ピアノは楽器自体が重い為、床が傷つかないように気を付ける必要があります。

6-3 ピアノの種類ごとの防音対策

音が出る場所はピアノの種類によって違う為、種類ごとの対策が必要になります。
3種類のピアノは構造が違いますので音が出る場所も変わってきます。音が出る場所に防音対策を行うことが非常に効果的です。
楽器の構造を理解することが、適切な防音対策を行う上で必要なため、下記に3種類のピアノごとの仕組みと防音対策を説明します

7章 グランドピアノとは

音楽ホールやスタジオに置いてある事が多いピアノで、
ピアノの中では一番大きな音を出すことが出来ます。
音が出る仕組みは、鍵盤を指で弾く事によりハンマーが弦を叩き、この振動が「響板」に伝わり反響することで、ピアノ全体が共鳴体となって音が出ています。

7-1 グランドピアノの音を小さくする3つの方法

3つの方法とは、ピアノ屋根・ピアノマスク・消音ユニットを取り付け、音量を小さくする方法です。

7-2 ピアノ屋根(蓋)

ピアノの屋根といわれても、分かりにくいかと思いますが、開け閉めできる蓋のことです。
この蓋を閉じて演奏することで音量を小さくし、響きを止めることが出来ます。
この方法が最も簡単に音量を下げる事が出来、時間もかからず対策が行えるのですが、防音効果はそれほど期待できません。

7-3 ピアノマスク

ピアノマスクとは、スイッチ一つで開閉ができる板をグランドピアノ下部に設置するグッズです。
音量を小さくしたい時には「響板」が響かないように板を閉じると、響きが止まるため音量も小さくなります。
このグッズの利点は、弾く際に一番敏感な鍵盤や弦に加工しないため、タッチや音色を変化させることなくピアノに設置ができる点です。

7-4 消音ピアノユニット

スイッチ一つでヘッドフォンから音が出るようになる装置を取り付ける方法です。
ピアノに接触感知のセンサーを取り付け、音が出る前に電子音に変換します。スイッチを入れれば、ヘッドフォンからしか音がでないようになります。
ピアノを分解してから装置を設置するためにタッチが変わるなどの問題があります。

8章 アップライトピアノとは

アップライトピアノの仕組みはグランドピアノとほぼ同じですが、楽器が小さくなる為、音も小さくなります。
また、タッチの感触や鍵盤の戻りが機能的に弱いです。
音はピアノ本体の箱の中にこもる設計となっており、
音が飛ぶ方向は弾いている奏者側に響くものと、反対側に響く事がメインになります。
音量自体がグランドピアノよりは出ませんが、指向性が強い為、音が飛ぶ方向に注意をして対策を行う必要があります。

8-1 アップライトピアノの音を小さくする4つの方法

4つの方法とは、グランドピアノと違い、最初からアップライトピアノに設置されているマフラーペダル、ソフトペダルを踏む・音が飛ぶ方向への対策・ピアノ設置位置・消音ユニットを用意し、音量を小さくする方法です。

8-2 ピアノペダルについて

アップライトピアノには足元に3つペダルが設置されています。そのうち消音に使えるペダルは2つあります。
・ソフトペダルはハンマーと弦が近くなるため、結果音量も若干低下します。
・マフラーペダルは弦とハンマーの間に薄いフェルトが入っているので、響きが止められ音量をかなり下げる効果があります。

8-3 アップライトピアノの音が飛ぶ方向への対策

アップライトピアノの音が飛ぶ方向は先程記載した通り、奏者側と、反対側の2方向へ向かいます。
そのため、壁の対策を取ることで大きな効果があります。
「4章防音グッズ4-4 壁の対策をしたい場合」 で記載した対策を取ってください。

8-4 アップライトピアノ設置位置について

ピアノの設置位置を変える事が防音対策に繋がります。
前述しましたがアップライトピアノは奏者側と反対側の2方向へ音が飛びます。隣人の家に向けててピアノを設置しないでください。
2部屋ある家なら別の部屋に向けて設置する、角部屋なら隣り合わない方向に設置すると良いです。また、自宅のキッチンに向けて楽器を設置するのも良い方法です。

8-5 消音ピアノユニット

アップライトピアノも、「7-4 消音ピアノユニット」で記載した方法と同じ形です。

9章 シンセサイザー(キーボード等)とは

シンセサイザーは鍵盤を弾いて電子音を出す楽器です。
弦が鳴っているわけではなく、スイッチとして鍵盤、キーボードを押すアクションを電気信号に変換し、スピーカーなどから音を出す楽器です。直接楽器が響くことはありません。

9-1 シンセサイザー(キーボード等)の防音対策

単体で音が出ないので、スピーカーを繋がない事が対策です。
アンプやスピーカーを繋がないと音が外に出ないので、ヘッドフォンやイヤホンで練習をしましょう。
大きな音漏れの心配はありません。
4章防音グッズ4-3 床の対策をしたい場合』対策を取れば問題ないです。

10章 周囲からクレームをつけられないためにしなければならない3つのルール

3つのルールとは挨拶、時間、気配りになります。
周囲の人に対して、このルールを守っていればクレームを入れられる可能性は減らすことが出来ます。
小さな音をたてられただけでも気になります。そして、不快感が募れば、何かの拍子に爆発してしまいます。
まずは、自分から率先してルールを守り、周囲との関係を築くことが大切です。

10-1 挨拶

賃貸や、マンションに引っ越した際には、お隣と上下階の隣接する住戸へ挨拶に伺いましょう。
近隣住民とすれ違う際にもしっかりと挨拶をすることで良い人間関係の構築に繋がります。
入居後にピアノや楽器を演奏・練習したいと考えているなら必ず行うべきです。
前述した防音工事等を行う際も必ず工事音が発生するため、近隣住民に対して同意を取ることや挨拶に行く必要があります。
隣にどんな人が住んでいるのか不安になる事があると思いますが、最初に挨拶をすれば、そんな不安も解消されます。

10-2 時間について

楽器演奏可能なマンションに住んでいても、音出しが可能な時間は決まっていることが多いので、決められた演奏時間のルールは守りましょう。
時間を守ることは一番大切であり、
自分だけは良いという気持ちは持たず、しっかりとルールを守りましょう。

10-3 気配り

夜間帯では、テレビの音量を下げる・ピアノ練習は消音で行う等の気配りは重要です。また、地域の行事に参加するなどの環境づくりをすることも良い気配りといえるでしょう。

10-4 クレームになってしまった時の対応

クレームが入ってしまったら、ルールの再確認を行うことが大切です。
ピアノ不可の物件でこっそり練習を行いクレームが入っても何も言えません。ピアノ可能でも時間や音量を超えていたためにクレームを入れられた際は、素直に謝罪をしましょう。
自分がルールを破っていなかった場合は、原因が何かしっかり探すことが大切です。

10-5 手紙(差出人記載有無関係なし)

自宅のポストに手紙が投函されていた場合、ルールを破っていれば、素直に反省して下さい。
ルールを守っていた場合は、管理会社、管理組合に相談してください。
ピアノ可能という条件で入居したのに、周囲に住んでいる人の個人的な感情でクレームを入れられても納得する必要はありません。しっかりと状況を伝え、対応してもらいましょう。

10-6 直接人が来てクレーム

自宅の呼び鈴を鳴らされ、ドアの前で立っているパターンです。
相手が落ち着いていれば、家から出て話をしてみましょう。こちらがルールを守っているのであれば、相手が帰った後に管理会社、管理組合等に連絡を入れて状況を伝えてください。
もし、自宅のドアを叩き、大声で脅された場合等は、警察を呼んでください。

10-7 管理会社からの連絡

電話や、手紙で管理会社や管理組合から連絡が入った場合は、何かルール違反をしている可能性や防音の状態がうまく行かず、音漏れがひどい等の状況が考えられます。
該当行為に思い当たる節があれば、すぐに改善してください。
全く心当たりがない場合は、連絡があったところに確認を取るようにしてください。

11章 まとめ

防音対策の方法はいろいろありますが、一番は周りの人の理解が大切です。周囲の環境づくりを最優先に行ってください。
近隣住民との有効な関係を築くことができていれば、大きな防音工事を行ないたい場合等の挨拶回りもスムーズに進みます。
近隣住民との有効な関係と防音対策を組み合わせることで理想的な、音楽演奏環境を整えることが可能となります。